2025.11.04栄光のバックホーム、挑戦する人の姿に共鳴して

地域医療に携わる者として、私は日々「人々の笑顔に貢献するにはどうすればいいだろう」と考えています。
五洋医療器株式会社は「人々の笑顔に貢献する」という経営理念のもと、医療機器の提供から調剤薬局の運営、さらにはスポーツトレーニング施設の運営に至るまで、地域の皆さまの健康を支える事業を展開してきました。

1979年の創業以来、地域の医療現場に医療機器を提案・提供することで、誰もが元気で幸せに暮らせる生活の質(QOL)の向上に努めてまいりました。

先日、その理念を改めて胸に刻むような出来事がありました。それは、元プロ野球選手・横田慎太郎さんの人生ストーリーとの出会いです。私は映画『栄光のバックホーム』の制作に当社が協力(当社運営のスポーツ施設に所属するトレーナーが主演俳優の身体づくりをサポート)したことをきっかけに、横田さんの歩んだ軌跡に深く触れる機会を得ました。横田さんは2013年のドラフト会議で阪神タイガースから2位指名を受け、18歳でプロ入りを果たした期待の新人でした。

実際、2016年の開幕戦で一軍のスタメンに抜擢され、プロ初ヒットを記録するなど、順調なスタートを切っていたのです。しかし、一軍デビューを果たした矢先の21歳のとき、視界にボールが二重に見えるという異変が起こり、医師の診断は脳腫瘍という厳しいものでした。

誰もが言葉を失う過酷な現実だったと思います。それでも横田さんは家族や恩師、チームメイトなど周囲の支えを受けながら、懸命に病と闘い続けました。

闘病中も「いつかもう一度ユニフォームを着てグラウンドに立ちたい」という目標を胸に、治療とリハビリに挑み続けておられたそうです。

そして迎えた2019年9月、横田さんは引退試合で奇跡のバックホームを披露し、スタジアムを感動で包みました。
外野から本塁への大遠投で走者を刺したこのプレーは、最後まであきらめずに挑み続けた横田さんの魂が乗り移ったかのような、まさに“栄光のバックホーム”でした。横田さんの不屈の闘志が起こしたこの奇跡のバックホームは、ファンの心に永遠に刻まれる伝説となったのです。

横田さんの軌跡はそこで終わりではありません。その後も病と向き合いながら前を向き続けた横田さんの姿や、家族・仲間との深い絆、そして伝説となったラストプレーは、私を含め見る人すべてに「生きる勇気」を与えてくれます。

私は、横田さんの“真剣に生きる姿勢”に心から共感しました。どんな困難に直面しても決してあきらめず、目標を持って挑み続けるその姿は、まさに真摯に人生と向き合う生き様そのものだと思います。私も経営者として、そして一人の人間として、この物語から計り知れない勇気と気づきをいただきました。当社は新しいことへのチャレンジを常に歓迎し、社員一人ひとりの想いや行動をしっかり応援していく風土を大切にしています。

あきらめず挑戦し続けた横田さんの姿は、その精神とも重なり、私たちにとって一層特別なものに感じられました。

横田さんの物語は、スポーツの持つ力と、決してあきらめない心の大切さを私たちに教えてくれます。そしてこの『栄光のバックホーム』という映画は、横田さんの不屈の精神を体現し、福山のまちに活気をもたらす象徴的な存在になっていると感じます。単なる映像作品に留まらず、人々の心を一つにし、勇気と感動を生み出すスポーツイベントのようなものと言えるでしょう。

なお、この映画は2025年11月28日から全国で公開される予定で、横田さんの物語が多くの方々に届けられることになります。

公式HP:https://gaga.ne.jp/eikounobackhome/


映画の制作過程では、主演俳優の方が福山の社会人野球クラブ「福山ローズファイターズ」の練習に参加する機会もありました。夕暮れのグラウンドに、仕事を終えた選手たちが自ら白線を引き、道具を揃え、限られた時間を工夫して練習に励む姿があります。

その一球一球に込められた“時間の重み”と“真摯さ”――横田さんを演じる俳優も、そうした現場に触れる中で、作品への取り組み姿勢を一層確かなものにしていったといいます。私もその光景を思い浮かべるだけで、スポーツが生み出す地域の絆と情熱を強く感じました。

グラウンドの隅に積まれた無数の練習球。その傷だらけの一つひとつのボールが、選手たちの積み重ねてきた努力の証のように思えます。横田さんの奇跡のバックホームの陰にも、計り知れない練習と汗の時間があったことでしょう。そして私たちは、その陰の努力を支える存在でありたいと願っています。

だからこそ私は、スポーツには人々を前向きにし、地域を活気づける大きな力があると信じています。世代や職業の違いを超えて人々を繋ぎ、健康な体づくりとともに、心にも希望や一体感をもたらしてくれるのがスポーツです。福山の地にも、横田さんのストーリーをきっかけに、「自分も頑張ろう」という前向きな空気が広がっているように感じます。

地域の健康を支える企業として、五洋医療器がこうしたスポーツを通じた地域の盛り上げに関わっていけることは、大変意義深いことだと思います。当社が医療機器の販売や薬局運営に加えてスポーツ施設の運営にも取り組んでいるのも、地域を元気にしたいという想いがあるからです。

今回の映画への協力も、単なるスポンサー活動ではなく、医療の知見で人の可能性を引き出すという当社の使命を体現する取り組みでした。これからも「医療×スポーツ×地域」の架け橋として、地域の皆さまの健康と笑顔を支えていきたいと考えています。

横田慎太郎さんのひたむきな姿に私たちが深く感動し共鳴したように、このブログを読んでくださった皆さまにも、何か温かい想いが伝われば幸いです。

五洋医療器株式会社は、これからも地域に寄り添い、健康と挑戦を支えるパートナーであり続けたいと思います。横田さんが示してくれた『あきらめない心』を胸に、私たちも共に前へ進んでいきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

代表取締役 小坂 正記

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